周りの人からしたら大迷惑なのに、
本人はまったく気づかないのが加齢臭です。
「オヤジ臭い」と言われ、嫌われている加齢臭ですが、
およそ５０代から始まるとされています。
加齢臭は、ノネナールという物質が主な原因で、
一種の腐敗臭とも言えます。
頭髪については、古くなった頭皮から臭うようになって、
わきの下や足はもちろん、
体全体の皮膚や汗のニオイからも発生してきます。
皮膚から出た老廃物は、若い肉体の場合は分解されて
気になるニオイもほとんどありません。
若いころは新陳代謝が活発で、腐敗臭なども分解されて、
ほとんど臭うことがありません。
ところが、年齢を重ねてオヤジとなると、
新陳代謝が衰えて、血のめぐりも悪くなり、
独特のニオイを発するようになるのです。
ノネナールというこの物質は、
男性の整髪剤のポマードのニオイにも似ています。
また、酒を飲んだ次の日の二日酔いのときに発する
独特のニオイや酒臭さにも似ています。
ノネナールは、汗のもとになる「汗腺」や、
汗腺の近くにある「皮脂腺」というところから出る
脂肪酸が酸化してできる物質です。
また、バクテリアの発酵作用によってもできる物質なのです。
そのため一概に加齢臭といっても、
昨夜の飲み過ぎによる酒臭さかもしれないし、
頭皮につけたポマードのニオイかもしれません。
また、煙草を吸った後の残り香かもしれないし、
あるいはそれらが混合したニオイかもしれません。
どのみち生物としての生理的なニオイなので、
加齢臭をなんとかしたいと思っても、
それは不自然な望みなのです。
加齢臭は、女性にもありますが、男性ほど強くはありません。
まさにオヤジ臭いニオイということができるのです。
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